きものを愉しむ

2024/02/07

“自然の癒し”と”人々の情熱”の賜物~琉球の染織「清ら」

いつもブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
ゑり善の亀井彬でございます。

朝晩の冷え込みが厳しいこの時期ですが、節分もすぎ、何か少しずつ春の足音を感じる季節となりました。
温かな日差しに顔がほころぶこの時期は、紬のあたたかな風合いがなんとも心地がよいですね。
ついつい持っている着物の中からでも、真綿のふっくらとした着物に手が伸びます。

さて、そんな2月には、弊社では毎年「糸くりの詩」と題して、全国各地の織物に特化した展示会を開催いたしております。
こちらの地図、弊社に残る「現代日本染織地図」という資料です。

皆さんのお住まいのところにはどんな文字が書かれておりますか。
これだけ多くの染織品が日本各地にあったのだと実感致します。
先日北は山形、南は沖縄のお方とご一緒にお話しをすることがあったのですが、
雪がしんしんと降る東北と、そろそろ冷房を入れようかと思っているという沖縄の方がおられ、
南北に長い日本という国の多様な風土を実感致しておりました。

その土地の空気を含んだ、その土地ならではのものには、
よい意味での個性があり、そうした個性を楽しめることは、着物の持つ魅力なのだと感じております。

 

【沖縄の染織品とは】
そのような中から、今年は琉球の染織品を特集することといたしました。

古くから海外との交易が盛んであった琉球王朝には、様々な国の染織品が集まったといわれております。
初めて見たことのない舶来品を目にした時にどのような驚きがあり、
そしてそこからどのようにして今のように作られるようになったのか、想像するだけでもわくわく致します。

世界の染織の博物館が手に入れたいコレクションには、日本の北と南の染織品、
つまりアイヌと琉球があげられている。とのお話を伺ったことがあります。
時代が経ち今では見ることができなくなった当時の染織の様子を知ることができる”極東”の染織品の価値は今も昔も大変重要なものとされております。

また、琉球の染織品を語るうえでどうしても外せないのは、第二次世界大戦による甚大な影響と、大勢の方々による復興です。
悲惨な出来事を通して失われたものを、情熱を持って、たゆまぬ努力で復興され、今のような美しいものづくりへと繋がっていること、感謝の想いが溢れます。

【沖縄の”今”】
沖縄の美しい自然を求めて、毎年多くの方が旅行に訪れます。
そして中には、その土地でしか味わうことのできない魅力に心を惹かれて移住されるお方も多くおられるようです。

様々な舶来品が様々な国から集まってきたように
今の沖縄にも多くの人がひきつけれられるように集まってこられているようです。

またそうした中で、沖縄では研修制度も整っていると伺いました。
その土地の空気に触れ、美しい染織品を生み出したいというお方が学び、そして新しい感性でのものづくりが生まれていること。

きものに携わるものとして、とても嬉しい話題でございます。

今回のテーマは「清ら(ちゅら)」といたしました。

染めから織りに至るまで、ほとんどの作業工程が手作業で行われ、
ひとつひとつが丹念に真心が込められた沖縄でしか生まれない魅力。

一度は滅び、多くの方の情熱によりよみがえった美しい布。
その仕事をひきつごうとされている琉球の”今”を是非ご覧になってくださいませ。

 

糸くりの詩 -全国伝統織物展-

特集
 清ら (ちゅら) 琉球染織の輝き

出展作品
米沢紬・赤崩紬・塩沢紬・本塩沢・小千谷紬・信州紬
本場結城紬・本場黄八丈・秦荘紬・西陣御召
本場大島紬・琉球織物・男物各種・他

【京都本店】
開催日時
 令和6年2月9日(金)〜11日(日) 午前10時~午後6時
会場
 京都四条本店 〒600-8002 京都市下京区四条河原町御旅町49

【銀座店】
開催日時
 令和6年2月15日(木)〜17日(土) 午前10時~午後6時
会場
 銀座店 東京都中央区銀座7丁目3-7

【名古屋店】
開催日時
 令和6年2月22日(木)〜24(土)  午前10時~午後6時
会場
 名古屋店 〒468-0076 名古屋市天白区八事石坂641