きものを愉しむ

2023/03/16

早いところでは桜も咲き始める季節となりました。

いつもご覧いただきありがとうございます。
本店・営業の久保田でございます。

だんだんと暖かい時間が増えてきて、なんだか気持ちも明るく前向きになってきますね。
お出かけ日和の今日この頃です。

 

さて、以前この「きものを愉しむ」にて、お着物を始めるにあたってのおすすめをご紹介いたしました。
今回はそこからもう一歩踏み込んだ愉しみ方をご紹介させていただきたく思います。

お着物を一通り揃えたけれど次は何を誂えよう…?
もっとコーディネートの幅を広げたい…!

そんな、きもの初心者さんを卒業された方へ。
次はお着物にとって大切な要素のひとつ、「季節感」に焦点をあててみませんか。

 

お着物を始めたての頃はまずは一着、といつでも着られるお柄を選んでしまいがち。
お着物はお召しになってこそだと思いますのでそちらも大事なことです。
そこに季節感をプラスするとコーディネートの幅もぐっと広がります。

その時期らしい色合いを選んでみたり、季節のお花をお柄に取り入れたり…
遊び心をもって、ハロウィンやクリスマスなどのイベント事の帯を締めたり…

季節が限定されてしまうと少しの期間しか着ることはできませんが、
贅沢な特別感を味わうことができます。それもまた一興ではありませんか。
(さらに…)

2023/03/10

いつもゑり善の「着物を愉しむ」をご覧いただきまして誠にありがとうございます。
ゑり善の亀井彬でございます。

着物や帯には、古くから伝わる感性や技が込められております。
染織の歴史は深く、長い年数をかけて、多くの方の知恵と、科学技術の進歩によって、
より便利に、より高度になってまいりました。
染織の技術革新は、日本の発展とともにあったといえます。

一方で現在、高度な分業化によって、育まれて、磨かれてきた「手の技」は
後継者不足や、魅力の共有ができていないために失われていっているものも多くございます。

何十にもわたる工程の中で数えるほどしか職人さんがおられない。
あるいは、平均年齢が70歳や80歳という現場もあり、
染織の世界では今深刻なものづくりの危機が課題となっております。

私自身は30代後半ですが、今後10年20年と、
「これからも伝えていきたい」「残していきたい」と
思えるものがとても多いことに感動する一方で、
「どのようにすれば、後世に伝えていくことができるのか」
という途方もない課題に日々思い悩む日々を過ごしております。

呉服の専門店としてできることは、
「ほんまもん」の魅力を深堀りして
その魅力を、一人でも多くの方の心に届くように、写真や言葉として残すこと。

そんな想いの中、家庭画報のきものSalonさんにて
「京のほんまもん」というテーマをいただき、ご一緒に取り組ませていただくことになりました。

私自身、若輩者で「ほんまもん」とは何か、など語る立場ではございませんが、
この機会を通して、これから、皆様とともに京都に代々伝わる染織技術を学んでまいりたいと存じます。

きものSalonは年に2回、3月と9月の発売となりますので、これからもどうかお楽しみになさってくださいませ。

さて、京のほんまもん第1回は【金彩(盛り上げ)】の技を辿ります。

金彩工芸職人3代目である荒木泰博氏が継承する金彩は
筒書きで多彩な模様を描き出す盛り上げ技法が特徴的です。

(さらに…)

京都・銀座・名古屋にて呉服の専門店として商いをする「京ごふくゑり善」の代表取締役社長として働く「亀井彬」です。
日本が世界に誇るべき文化である着物の奥深い世界を少しでも多くの方にお伝えできればと思い、日々の仕事を通して感じることを綴っていきます。