きものを大切にする

昨今、サステナブルやサステナビリティという言葉をよく耳にするようになりました。
この「持続可能な~」という意味の言葉、実はきものの世界とも深く関係があります。
昔の人は季節ごとに裏地の付け外しをしたり、冬には綿を入れて季節に合わせた仕立て替えをしていました。
また、ほころびを直したり寸法を変えたりして大切に着用し、きものとして使えなくなれば布団や他のものに生地を再利用していました。
最終的には布巾などの掃除用具にまで使われていたきもの、一枚の布が様々な形で日本人の生活を支えていたのだと知ることができます。
昔と同じように再利用を徹底することは現代ではなかなか困難です。
だからこそいまあるものを大切にすること、次の時代に受け継ぐということの大切さをわたしたちからも発信してまいります。

Q&A

下記のご質問内容をクリックしていただくと回答がご覧いただけます。

Q1.悉皆(しっかい)とは何ですか。

悉皆(しっかい)とは、きものに関するありとあらゆる注文を引き受けることを指す用語です。
反物の染色、染め直し、洗い張り、湯のし、しみ抜き、紋描きなど、場合に応じて様々なきもののメンテナンスを行います。
ゑり善でもお客様のご要望に応じて悉皆(しっかい)を承っておりますので、お困りごとなどがございましたら一度ご相談くださいませ。

Q2.ひさしぶりに箪笥を開けたらきものが白くカビになっていました。

絹は生きていますので、通気性が悪いとカビが生えることがあります。
箪笥の他のきものにもカビが生えているかもしれませんので、すべて点検して悉皆(しっかい)に出しましょう。

Q3.古いきものの胴裏が茶色になっています。

胴裏は経年劣化のため茶色に変色することがあります。
この場合は色を直すことができませんので、胴裏のみを取り替えします。
胴裏の変色部分はカビや汚れのように他のきものに影響がでることはありませんが、袖から見えることがあります。気になるようでしたらお取替えをお勧めいたします。

Q4.きものにシミができたときはどうしたらよいですか。

シミは時間が経つと落ちにくくなりますので、なるべく早くクリーニングに出しましょう。
シミには様々な原因があります。
食べ物や化粧品など、シミになった原因がわかる場合はお伝えいただきますとよりスムーズな処置ができます。

Q5.きものが水に濡れてしまいました。どうしたらよいですか。

きものに防水加工やパールトーン加工を施している場合は、乾いたタオルでこすらず軽くたたいてください。
濡れ方がひどい場合は生地が縮む恐れがありますので、お早めにクリーニングにお出しください。

Q6.きものの金箔が取れてきました。

以前は金箔の加工に糊を使っていましたので、時間が経つと金が取れることがあります。
箔が取れた部分の上から金の加工を施すこともできます。

Q7.きものの銀箔が黒くなってきました。

銀箔が黒ずむ原因は、防虫剤のガス焼けの可能性もあります。
同じ箪笥に収納されているきものや帯も同様に箔が黒ずんでいる場合がありますので、一度点検をされることをおすすめいたします。
銀箔も金箔と同じく、箔の上から加工を施すことができます。

Q8.刺繍に引っかけて、糸がほつれてしまいました。

金コマ刺繍のほつれや唐織の糸のほつれは直すことができます(完全にお直しできない場合もございます)。
帯の場合は一度ほどいてほつれ部分を直すことになります。一度ご相談くださいませ。

Q9.きものは何回着たらクリーニングに出せばよいですか。

振袖や留袖など頻繁に着ないものは、一度着用したらクリーニングに出すことをお勧めいたします。
ワンシーズンに何度か着る着物は、シーズンが終わったころにお手入れをすると良いでしょう。
シミや汚れなど目立つものがあればシーズン中であってもクリーニングに出しましょう。
帯の場合、目立った汚れ等がないときは特にクリーニングに出す必要はありません。

Q10.帯にきついシワがついてしまいました。

帯は変わり結び等をしますときついシワが残ることがあります。
ゑり善では帯のシワ伸ばしも承っておりますが、場合によっては多少シワが残ることもございます。
特に金箔を使用している帯の場合は一度ついた折れシワは取れにくくなります。
そういった帯では同じ結び方をするようにしていただくと、シワも気にならずにお使いいただけます。

Q11.箪笥に防虫剤をいれたほうがよいですか。

防虫剤にはお香系、ナフタリン系、除湿系などいろいろあります。
防虫剤を入れる場合は一つの箪笥に必ず一種類で統一するようにしてください。
入れる数は引き出しに1~2つくらいで良いです。
着用前日には衣紋掛けやハンガーに干してニオイ消しをしましょう。

Q12.虫干しはいつの時期にしたらよいですか。

春・秋の乾燥した日に虫干しをしましょう。
まずはきものに空気を通すことが大切ですので、きものハンガーに吊るさずとも机の上に並べるだけで効果があります。

Q13.麻の着物がシワになってしまいました。

シーズン中にまだ着用されるのであれば 
①衣裳敷の上に広げて霧吹きでシワの部分に水を吹きかけ 
②手のしで形を整え 
③間に新聞紙等を挟んで伸ばし(今の新聞紙は色落ちしませんのでご安心ください)
④最後に袖だたみの二つ折りにして、厚紙を乗せた上から軽く本などで一晩重石をしてください。
朝、湿気が残っていれば重石を取って乾かしてください。
シーズンが終わってからクリーニングに出しておきますと、次の年に気持ちよく着ることができます。

Q14.半衿は自分で洗えますか。

少しの汚れであれば、ベンジンをたっぷりと付けた布で長めにこすってください。
きつい汚れの場合は半衿を外して中性洗剤で手洗いができます。
刺繍の半衿はクリーニングへ出しましょう。

Q15.浴衣は自分で洗えますか。

綿や化繊のものでしたらご自宅でお洗濯していただけます。
冷水に中性洗剤を入れ、浸し洗いをしたあと、洗濯のりで糊付けをして干してください。
ぬるま湯の使用や揉み洗いをすると色落ち・色移りをすることがあります。
絹紅梅などの素材に絹が入っているものは縮んでしまう可能性がありますので、クリーニングに出すことをお勧めいたします。

Q16.足袋の裏が汚れて黒くなってしまいました。

歯ブラシに中性洗剤をつけて軽くこすってください。
足袋を干すときには裏返しにします。
足袋の上からソックスタイプの足袋カバーを着用されますと、足袋が汚れずに長持ちします。

Q17.丸洗いと解き洗いはどう違うのですか。

丸洗い・・・シーズンの終わりや全体の薄汚れなどを落とすときに行います。
きもの、長襦袢の仕立てをほどかずに全体を溶剤で洗います。
解き洗い・・・かなりの汚れがあるとき、寸法を変えたり、きものの色を変えるときなどに行います。
全てほどいて反物状態にしてから洗います。この場合は仕立て直しが必要となります。

Q18.ベンジンできもののお手入れができると聞きました。

ベンジンで落とせるのは皮脂汚れで、水溶性の汚れは落とすことができません。
衿回りのファンデーションや袖口の汚れなどの部分汚れはベンジンである程度落とすことができます。
コツは柔らかい布にたっぷりとベンジンを含ませることと、大きな範囲でソフトに伸ばすことです。
ベンジンは薬局で購入することができますが、揮発性が高く引火しやすいですので、ご使用の際は換気を十分にして取り扱いにはお気を付けください。
ベンジンで落とせない汚れはゑり善に一度ご相談くださいませ。

Q19.きものは必ず桐の箪笥に収納しないといけないのですか。

必ず桐の箪笥でなくてはいけない、ということはありません。
湿気できものにカビが生えないよう虫干しをする、除湿剤で湿気を取るなどの対処をしていれば大丈夫です。
なぜ桐箪笥が良いかというと、密閉性が高く湿気に強い特性を持つからです。
火事の時に水を含むと桐が膨張して、中に水を入れないなどと言われていました。
密閉された空間にずっと仕舞っておくことが、きものにとって一番悪い環境といえます。

Q1.体形が変わって寸法が合わなくなってきました。

寸法直しを行う際には、まず現在のご自身に合った寸法を採寸します。
お手持ちのきものが寸法直しできるかどうかもお調べする必要があります。
まずは気軽に着用できるきものから寸法を直していくとよいでしょう。
その場合は長襦袢も合わせて寸法直しを行います。

Q2.クリーニングに出したら浴衣が縮んでしまいました。

綿の浴衣などはクリーニングに出すと多少縮みます。
しかし浴衣の生地のよってはかなり縮む素材がありますので、洋服のクリーニング店よりもきものを取り扱っている専門店に出すと良いでしょう。

Q3.譲り受けたきものの寸法が短いです。

寸法が短いものを仕立て直しする際、まずそのきものに縫込みがあるかどうかを確認します。
縫込みが十分にある場合には、ほどいて丈を長くすることができます。
ほどいたときに色ヤケやスジが入っている場合がありますので、その際にはお直しが必要になります。
縫込みがない場合には、足し布をして寸法を長くすることもございます。一度ゑり善にご相談くださいませ。

Q4.譲り受けた着物の寸法が長いです。

寸法が長い場合には仕立て直しできます。
採寸を行い、ご自身に合った寸法のきものに仕立て直しいたします。

Q5.着ようと思っていたきものと長襦袢の袖丈が違っていました。どうしたらよいですか。

きものの袖丈よりも長襦袢の袖丈が長かった場合、緊急措置として、きものの袖丈に合わせて長襦袢の袖の裾を軽く糸で縫い留めると良いでしょう。
あくまで緊急の場合ですので、きものの袖丈に合わせた長襦袢は用意するようにしておきましょう。
きものの袖丈のほうが長い場合には、長襦袢が短いのが見えてしまいます。

Q6.譲り受けた帯の長さが短いです。

昔の帯は今のものよりも短いことがあります。
結びにくいようでしたら、見えない部分に足し布をして仕立て直しすることをお勧めいたします。
また、結び方を変えることで仕立て直しせずにご利用いただける場合もあります。

Q1.八掛の色を変えることはできますか。

八掛は取り替えることができます。

Q2.昔のきものが派手になってきたので、色を変えたいです。

きものの色を変えるには色をかける方法、色を抜く方法などがあります。

Q3.古い反物を仕立てることはできますか。

お仕立てできます。まずは反物をすべて点検させていただき、シミなどがあった場合は処置を施す場合もあります。
反物の長さがご希望の寸法には足りない場合もありますので、お仕立てされるものによってご相談させていただきます。

Q4.帯を結ぶのがつらくなってきたので、結び帯にしたいです。

結び帯加工もできます。前柄の部分とお太鼓の2つに分けて仕立てるもの、帯を切らずに仕立てるもの、お太鼓の形にしておくもの など仕立方も様々ございますので、ご相談くださいませ。

Q5.仕立て上がりのきものを何かにリフォームできませんか。

きもののリフォーム例としては、きものからコートや羽織へ仕立て替えをしたり、帯に加工したり、バッグや巾着、信玄袋、草履などの小物類に加工することが可能です。
また、ご自身できものをブラウスやジャケットに仕立て替えなさる方もいらっしゃいます。

Q6.着物が色ヤケしてしまいました。

部分的な色ヤケの場合は、ハキ合わせという技術で直すことができます。
全体的に色ヤケしている場合には、一度ほどいて反物状態に戻してからハキ合わせを行います。一度ご相談くださいませ。

Q7.譲り受けたきものと帯のセットの印象を変えたいです。

帯締めと帯揚げの組み合わせを変えることによって、印象も大きく変化します。
コーディネートでお困りのときはぜひゑり善にご相談くださいませ。

Q1.きものはどのくらいの期間で仕立て上がりますか。

ゑり善ではすべて手縫いでのお仕立てを承っておりますので、きものの通常のお仕立てで約1カ月かかります。
紋入れやパールトーン加工(撥水加工)などの特殊な加工がある場合はさらに+2週間ほどかかります。
大型連休、祇園祭の期間などには数日お時間をいただくことがございます。

Q2.帯はどのくらいの期間で仕立て上がりますか。

帯のお仕立ては約1~2週間かかります。
パールトーン加工や結び帯仕立てなど特殊な加工がある場合はさらに+2週間ほどかかります。
大型連休、祇園祭の期間などには数日お時間をいただくことがございます。

Q3.持っているきものに合う帯を探しているのですが。

お客様のお手持ちのきものや帯を活かしたコーディネートのご提案はゑり善が得意とするところです。 最近はスマートフォンなどで撮影されたお写真を拝見させていただくことも増えておりますが、 実際に店舗へお持ちいただくと、確かな色合いや柄の様子が分かり、より具体的なご提案ができます。 どうかお気軽にご相談くださいませ。

Q4.撥水加工はしたほうが良いですか。

ゑり善ではパールトーン加工という撥水・防汚加工をオプションでお付けすることができます。
パールトーン加工をされていると、雨の日やお食事、お茶会などに安心してお召いただくことができます。
ただし、全ての汚れをさけることはできませんのでご注意ください。 また生地によっては、風合いが変わる場合もございますので、ご相談いただくことをお勧めいたします。 なお、パールトーン加工をされていなくても、ゑり善では常時クリーニングを承っておりますので、シーズンが終わって衣替えをするときや汚れが気になるときに、お出しいただきましたら問題ございません。

Q5.クレジットカードでのお支払いはできますか。

クレジットカードやお振込みでのお支払いも承っております。

Q1.帯締めの房がボサボサになっています。

房がボサボサに広がるのは切房(きりふさ)というタイプの帯締めです。
房が広がったり糸が絡まったときは、やかん等の蒸気を当てながら優しく櫛などで解いてください。
保管する際に紙などで房をくるんでおくと良いでしょう。

Q2.草履のかかとがすり減ってきました。

かかとの裏のゴム部分は交換することができます。
ご購入されたお店にご相談くださいませ。

Q3.帯締め、帯揚げにもフォーマルやカジュアルがあるのですか。

きものや帯と同様に、帯締め帯揚げにもフォーマルとカジュアルがあります。
わかりやすい区別の仕方としては金糸や銀糸を使っているものがフォーマル、それ以外がカジュアルとなります。
ただ、金糸銀糸が使われていてもカジュアルの雰囲気が強いものもありますし、その逆もあります。
コーディネートでお困りのことがございましたらゑり善に一度ご相談くださいませ。