きものを愉しむ

2023/01/24

変わらぬご健康を願って~厄除けアイテムのご紹介~

一年で最も寒い時期が訪れました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
いつもご覧いただきありがとうございます。

京都本店・営業職の久保田真帆と申します。
入社一年目でまだまだ勉強中の身でございます。恐縮ではございますがお着物に興味のある方とは一緒に魅力を学びつつ、お着物上級者の方には温かく見守っていただきつつ、このブログを楽しんでいただけましたら幸いです。

さて、皆様初詣にはいかれましたか。神社などで目にする厄年を知らせる看板。
自分が該当する年だとなんだか身構えてしまいます。

そんな厄年を乗り切るために…
厄年でなくても災いをよせつけないために…

今回は厄除けについてのご紹介でございます。

 

~厄年とは~

一説には、生活環境や健康面で変化の出てくる年齢が厄年に該当し、厄難が多く降りかかると言われます。
数え年(生まれた年を1歳とする)で女性は19・33・37歳、男性は25・42・61歳が本厄にあたり、前後の年をそれぞれ前厄・後厄とします。
新生活が始まったり結婚や出産をしたり仕事が軌道に乗ったり、、、環境の変化には一層気を引き締めて過ごしなさいという戒めの一つなのかもしれません。

では、厄除けにはどのようなものが効果的なのでしょうか。
諸説ありますがその理由とともにご紹介します。

 

~厄除けに良いもの~

〈鱗模様〉
古典柄としてもよく目にする鱗文。
魚の鱗に似ていることから名づけられたようですが龍や蛇の鱗としても見られます。
堅いので身を守ることができるとか、蛇は脱皮するので厄から逃げることができるとか。

〈七色のもの〉
「7」は「89(やく)」の前にあり厄をよけているという説や七福神を色に例えて表しているという説があります。「7」という数字はラッキーセブンともいわれますね。それに加え幸福を授ける七福神の例え。
災いを避けるだけでなく幸運をも運んできてくれるような心地がします。

〈長いもの〉
長いものには長寿を願う気持ちが込められているといいます。
厄除けとしては厄難を乗り越え長生きしてくださいという思いを乗せて。
また、厄年にあたるのは一生のうちの数年。
長い目で見ればたいしたことはないという励ましの意味もあるようです。

 

~おすすめのご紹介~

ゑり善でも厄除けの小物が店頭に並んでおります。
本店だよりでもご紹介しておりますので合わせてご覧くださいませ。

厄除けアイテムは身につけることでご自身の身を守ってくれます。
帯板や伊達締めのように外からは見えない部分にそっと忍ばせるもよし。
帯締めや帯上のようにおしゃれにちらっと見せるのもよし。
身にまとわなくても巾着やストラップのように肌身離さず持ち歩くのもよし。

これらはご進物としてもおすすめです。
一年を無事に通過できますようにという思いを込めて、
ご家族や親しい方に贈り物はいかがでしょうか。
厄除けのご進物はのし紙に「厄除御祝」と書きます。
厄年を決して悪いものととらえる必要はないのです。
お相手の健康を願う、その思いを伝えられると考えると
つながりを深められることが嬉しく感じられます。

 

ここで厄除けにおすすめのコーディネートもご紹介。鱗文の総柄小紋に福みのの染帯を合わせて。

      

 

こちらの小紋は遠くから見ると無地のようにも見えるフォーマルさも持ち合わせておりますが、生地は浜つむぎで所々に節糸が見られます。
しわになりにくくさらっと着こなしていただけるため粋に楽しめます。
帯は縮緬特有のシボで温かみを感じる生地に、こちらに微笑みかける恵比寿さんと大黒さん。
鱗模様に身を包み、厄をよせつけないだけでなく神様の力を借りて福を招きます。

厄を祓って福を招く…「鬼は外、福は内」といえば2月3日は節分ですね。
豆まきをして邪気を追い払い、年齢よりひとつ多くの豆を食べて無病息災を願います。
節分の行事は地域ごとに違いもあるようです。
皆様のお住まいの地域の風習を調べてみるのも面白いと思います。

節分をすぎると立春。暦の上では春が訪れます。
とはいえまだまだ寒さ対策に気が抜けません。
皆様風邪などお召しになりませぬよう、どうぞご自愛くださいませ。

本店営業・久保田真帆

京都・銀座・名古屋にて呉服の専門店として商いをする「京ごふくゑり善」の代表取締役社長として働く「亀井彬」です。
日本が世界に誇るべき文化である着物の奥深い世界を少しでも多くの方にお伝えできればと思い、日々の仕事を通して感じることを綴っていきます。