型絵染作家 澤田 麻衣子さん Sawada Maiko

京都で型絵染作家として活動されている澤田麻衣子さん。
デザインから型紙制作、色挿しまで全ての工程をご自身でされています。

ときにやさしく、ときに元気をもらえるような色づかい。
季節ならではのモチーフはその着物や帯を身にまとう機会を作ってくれます。
着る人・見る人にワクワク感を。それが澤田さんの作品の魅力です。

澤田さんがこれまで辿ってきた道を紐解き、そしてこれから辿る道を見つめてみましょう。

辿ってきた道(経歴)

1972
新潟県出身
1994
文化女子大学
テキスタイルコース卒業
1995
新潟茜工房にて型染を始める
1996
京都(株)栗山工房入社
二代目栗山吉三郎に師事
2004
熊本くらしの工芸展入選
2005
第29回全国伝統的工芸品コンクール 入選
2015
「着物Salonと銀座もとじが選ぶ染織大賞」大賞受賞
2017
独立
2017
第51回日本伝統工芸展染織展
初出展初入選
第53回、第59回入選
2018
第47回日本伝統工芸展近畿展 入選
2019
第48回日本伝統工芸展近畿展
京都新聞賞受賞
(以後第49回、第50回、第52回、第53回、第54回、第55回入選)
2025
第72回日本伝統工芸展 入選

作品へのこだわり

デザインのこだわり

型絵染は一つの型紙を繰り返し置いて柄を表現していきます。
1尺4寸(約53cm)程度の型の、始まりと終わりの柄がぴったりと合うようにデザインされています。
デザインを考えるためには日ごろからアンテナを張っているとのこと。実際に植物園や花屋さんに足を運んで植物柄を表現されることも多いです。
澤田さんが大切にされているのは自分自身で触れることでしか得られない感性を形にすること。
表現したいものに合わせて様々なカッターを使い分けることで、機械的でない表情のあるデザインが生み出されます。

糊のこだわり

製作した型を置いて、色を入れない部分に染料が入るのを防ぐ糊置きをします。
糊は天然素材であるもち米に、後で置いた場所が分かりやすいように群青の染料をいれて作ります。
一度の糊置きで彩色に入る作家さんもいるなかで、澤田さんは三度の糊置きを行います。これは糊の厚みを出すことで、粒子の細かい染料の滲み込みを防ぐため。
糊を置いては乾かして…時間のかかる作業ですが、しっかりと防染を行うことで、丁寧に生み出された型紙の美しい線を活かした、くっきりとした輪郭が表現されます。

色のこだわり

型絵染の特徴といえば鮮やかな配色や、繰り返しの柄によるリズム感があげられます。
お太鼓や前柄の部分には少し強い色を置くというのが澤田さんの独自ルール。デザインをする際から色合いを考えてはいるものの、1色ずつ、その時々の感性で彩色(色差し)していきます。
琉球の紅型によく使われる顔料に対して柔らかい表現のできる染料を使用ながらも、あえて刷毛の面の部分を使ってマットな仕上がりになるように色を差します。こうして優しさがありながらもはっきりとした色味に元気をもらえるような、澤田さんならではの作品が出来上がります。

これから辿る道(対談)