型絵染作家 澤田 麻衣子さん Sawada Maiko
京都で型絵染作家として活動されている澤田麻衣子さん。
デザインから型紙制作、色挿しまで全ての工程をご自身でされています。
ときにやさしく、ときに元気をもらえるような色づかい。
季節ならではのモチーフはその着物や帯を身にまとう機会を作ってくれます。
着る人・見る人にワクワク感を。それが澤田さんの作品の魅力です。
澤田さんがこれまで辿ってきた道を紐解き、そしてこれから辿る道を見つめてみましょう。
型絵染は一つの型紙を繰り返し置いて柄を表現していきます。
1尺4寸(約53cm)程度の型の、始まりと終わりの柄がぴったりと合うようにデザインされています。
デザインを考えるためには日ごろからアンテナを張っているとのこと。実際に植物園や花屋さんに足を運んで植物柄を表現されることも多いです。
澤田さんが大切にされているのは自分自身で触れることでしか得られない感性を形にすること。
表現したいものに合わせて様々なカッターを使い分けることで、機械的でない表情のあるデザインが生み出されます。
製作した型を置いて、色を入れない部分に染料が入るのを防ぐ糊置きをします。
糊は天然素材であるもち米に、後で置いた場所が分かりやすいように群青の染料をいれて作ります。
一度の糊置きで彩色に入る作家さんもいるなかで、澤田さんは三度の糊置きを行います。これは糊の厚みを出すことで、粒子の細かい染料の滲み込みを防ぐため。
糊を置いては乾かして…時間のかかる作業ですが、しっかりと防染を行うことで、丁寧に生み出された型紙の美しい線を活かした、くっきりとした輪郭が表現されます。
型絵染の特徴といえば鮮やかな配色や、繰り返しの柄によるリズム感があげられます。
お太鼓や前柄の部分には少し強い色を置くというのが澤田さんの独自ルール。デザインをする際から色合いを考えてはいるものの、1色ずつ、その時々の感性で彩色(色差し)していきます。
琉球の紅型によく使われる顔料に対して柔らかい表現のできる染料を使用ながらも、あえて刷毛の面の部分を使ってマットな仕上がりになるように色を差します。こうして優しさがありながらもはっきりとした色味に元気をもらえるような、澤田さんならではの作品が出来上がります。