今”ここにある”ことに感謝して~敬老の日に思うこと~

2020年09月21日

本日は敬老の日。
「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨とした1日だそうです。

4連休の最中とあって、京都も大いに賑わう一日となりました。
きっとご家族との大切な時間を過ごされた方も多いのではないでしょうか。

敬老の「老」とは古くは、律令制に年齢区分として明記されており、そこには61歳から65歳までとされております。

今の時代、ましてや、着物の業界に身を置くものとしては、
61歳以上の方と、”老”という言葉は、大きく大きくかけ離れているように感じます。

いくつになられてもお元気なお方ばかりで、私の方が負けてはおれないと思うことの方が多いです。
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「厄除け」-身に着けるもので「厄」をはらう-

2020年03月28日

おはようございます。ゑり善の専務取締役の亀井彬です。

このような形で、人の移動が制限される週末は、戦後今まで何度あったのでしょうか。
今まで過ごしてきた自由な生活と、健康な毎日が、いかに尊いものであったことかを、強く感じております。

人は長い歴史の中で、多くの災いと戦ってきました。
災いや苦しみのことを「厄」とも言います。
この厄を払い除くために、多くの方が古くから祈りを込めてきました。

この風習が、今なお着物の世界にも残っています。
それが「厄除け」です。

厄除けの意味がある柄のものを、着物や帯、ひいては和装小物として身に着け、災いがこないようにという祈りを込めてきました。
特に体に近いところで使うもの、毎日使っても楽しめるものである、長襦袢や腰ひも・伊達締めなどに、多く厄除けのお柄のものが存在します。

厄除けの柄はいくつもございますが、代表的なもので言えば「鱗」の柄が挙げられます。

三角形を積み重ねた柄で、蛇の鱗をモチーフにした柄と言われています。
古墳時代の埴輪の服飾文様、古墳や銅鐸にも使われている、古くから使われてきた柄といえます。

ではなぜ、鱗が厄除けなのか。

ここが日本人の感覚として、非常にユニークなところだと私は思います。

「蛇」とは恐れの対象でした。

動き方はいかにも不思議ですし、かまれたら痛い。
蛇の毒で命を失う人もいたはずです。

しかし、その恐い対象はやがて、身に着ける(味方につける)ことで、他の恐いもの(厄)を寄せ付けなくなるという信仰心に変わってきます。この考え方は多くの神話にも示されています。

蛇をモチーフにした柄を、衣装として身にまとうことで、怖い存在であった蛇が自分自身を守ってくれる。
敵を打ち砕くのではなく、むしろ仲間にして、より恐いものに一緒に立ち向かおうとする考え方。
周りを海に囲まれた日本だからこそ、生まれた考え方なのかもしれません。

こんな時代だからこそ、厄を払い除けるという「厄除け」を、お着物の楽しみに加えてみてはいかがでしょうか。
本店で開催中の小物バーゲンにも、少しだけではございますが、厄除けのアイテムが揃っております!

伊達締め
博多織伊達締め:厄除け 七色・鱗

ちなみに、最近着物を着るときには、よく祇園祭の手ぬぐいを使うのですが、これも厄除けの意味を込めてです。

とにかく、この「厄」が早くおさまってくれるように、祈りを込めて、本日のブログを書かせていただきました。
どうか皆様にとって素晴らしい週末になりますように。

ゑり善『染帯』コレクション-桜-

2020年03月15日

おはようございます。ゑり善の専務取締役の亀井彬です。

素晴らしいお天気の一日となりました。
この日差しをみると、つい外に出たくなるお方も多いのではないでしょうか。
素晴らしい一日になりますよう、心からお祈りいたしております。

さて、本日もゑり善の染帯コレクションの中から、1点ご紹介させていただきます。
春のお花といえば、やはり「桜」が代表といえるのではないでしょうか。

桜の栽培の歴史は古く、古い時代には野生種の「ヤマザクラ」が主として植えられ、
室町時代からは多くの園芸品種が作られ鑑賞されるようになったといいます。
明治以後には一般に「ソメイヨシノ」が東京を中心として広まりました。

むかしから今までで世にあらわれた品種は、今では見れないものも含めるとなんと「800種」もあるとのこと。
いかに、時代が変わっても日本人に好まれて続けていたのかが、非常によくわかります。

今年の桜の開花予想が発表されておりますが、後1週間ほどで開花のニュースが全国に広がりそうですね。
寒い時期を乗り越えて、咲くあの美しい花が見れるが本当に楽しみです。

桜開花予想マップ

そんな桜の美しさを絶妙に表現しているのが、こちらの帯。

染帯
染帯:白地 桜 辻が花

可憐に咲いた桜の花びら
鮮やかな心が表れるような新芽の若草色が印象的です。
のびやかでありながらも、優しさを感じる枝ぶりも、お締め頂いた時の帯の流れを演出してくれます。

春にぴったりの透明度のある地色のお着物にもピッタリ!

桜の帯があれば、春のお出かけが楽しみになるのは間違いありません。

ゑり善『染帯』コレクション-早蕨(さわらび)-

2020年03月14日

いつもありがとうございます。ゑり善の専務取締役の亀井彬です。
今日の京都は雨模様。朝の冷え込みもあり、あたたかな陽射しが恋しい朝となりました。

さて、春になると街を華やかにしてくれるものといえば、やっぱり色とりどりの花です!
温かくなってきた京都の街にも、各地でキレイに咲き誇った花が見られるようになってきました。
毎朝通勤で通る、出町柳の長徳寺さんの「おかめ桜」も満開で、つい顔がほころんでしまいます。

こんな春にピッタリなのが、季節のお花をあしらった染帯です!

染帯とは?

染帯とは白生地に染の加工をした一重太鼓の帯をさします。
染帯によく使われる塩瀬という生地は、「密にした経糸」と「太目の緯糸」を織り込んだ織物になりますが、
独特の光沢としなやかでありながらも張りのある風合いが特徴です。

このような生地に、染の加工をした帯が染帯です。
礼装ではなく、普段着としてお使いいただける帯ですので、自分が好きなタイミングで気を張らずにお使いいただけるのが最大の魅力。
小紋や紬・色無地など、合わせるお着物の幅が広いのも特徴です。
一方で色や柄の取り合わせが非常に重要で、コーディネートの難易度は礼装よりも高いとお感じになられる方も。
その分、お客様のお好みやカラーが出せることが面白いところです。

着装される上でのネックは、お太鼓柄と呼ばれる「前柄」と「お太鼓柄」の部分だけにしか柄がないものが多く、着付けの難易度が高いことがあげられます。

礼装着としてだけでなく、普段でもお着物を楽しみたい!
季節感をまとって、気軽にお出掛けをしたい。
という着物好きな方に愛用していただいている帯といえます。

そんな染帯ですが、弊社では多く扱いがあり、普段にさりげなく、お締めいただけると人気がございます。
今日はそのゑり善染帯コレクションから、1本ご紹介いたします。

染帯
染帯:砂色 早蕨

早蕨(さわらび)は目を出したところの蕨のいいます。

この早蕨は春の重ね色目にも使われる言葉です。
その組み合わせは、表が紫で、裏が青(実際の色合いは緑です)
なぜ、この色の取り合わせを早蕨というようになったのか、想像を膨らませます。

いかにも春らしい表情で、植物の生き生きとした力を感じることができます。
季節季節にあった美しいものは、お召しになっているお方だけでなく、周りの方をも明るい気持ちにする力がございます。

季節を感じることが難しくなってきている現代だからこそ、
自分達から季節を動かしていくくらいのつもりで!
素敵なお着物をこれからも紹介してまいります!

※弊社Instagramでもコーディネートしてご紹介させて頂いております。
 こちらも是非ご覧くださいませ。

季節を彩る柄-「梅」

2020年01月05日

いつもありがとうございます。
ゑり善の専務取締役の亀井彬です。

着物を彩る柄シリーズ?
本日は松竹梅の最後をしめる「梅」のご紹介です。

梅を表す言葉に「百花のさきがけ」という言葉がございます。
厳しい冬の中でも、香り高く咲き誇る姿が、古くから東洋で愛されてきました。
日本に入ってきたのは、8世紀の初め。中国より渡来し、以後吉祥文様として、絵画や工芸品に多く用いられる柄となりました。
もちろん着物や帯にも古くから愛され、新春のお喜びを表現する柄として親しまれております。

<半襟:朱色地・縮緬>
お振袖に合わせていただける半襟です。
毎年成人式が行われるのは、新春の1月。
襟元から春の香りがのぞきます。
特に写真を撮られる際には、襟元が重要!縮緬だと襟元がふっくらとした印象になります。

半襟
半襟:朱色地・縮緬

<袋帯:銀地・紅白梅>
彦根刺繍による立体感のある紅白梅の帯です。
梅は琳派にもよく用いられた柄。
光琳の流水を織り上げた帯地に、絵画的な表現が得意な彦根刺繍で紅白梅を表現しました。
お正月の初釜などにも、上品に合わせていただけます。
実際のお品物をみていただくと、釘付けになるような力がある帯です。

袋帯
袋帯:銀地・紅白梅

年末に活けていただきました正月の生け花ですが、梅の花が毎日少しずつ開いてまいりました。植物の力を感じます。
本日も営業いたしておりますので、是非ご覧になってくださいませ。