1年の感謝を込めて

2019年12月31日

いつもありがとうございます。
ゑり善の専務取締役の亀井彬でございます。

本年も1年間、格別のお引き立てを賜りまして、誠にありがとうございました。

昨日で本店・銀座店・名古屋店とも2019年の営業は終了し、本日は自宅で年越しの準備です。
遅い時間での更新となってしまい申し訳ございません。

本年も多くのお客様との大変ありがたいご縁を頂戴いたしました。
この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。
お着物を通して、多くの方々に支えられていることに感謝の気持ちでいっぱいです。

10月から始めたブログも、今回で40回を迎えました。
つたない内容にも関わらず、最後までご覧いただきまして厚く御礼を申し上げます。
多くの励ましのお言葉も頂戴し、本当にありがたく思っております。
来年も引き続き、少しずつ着物の魅力や奥深さをお伝えしていけるよう更新してまいります。

令和という新しい時代を迎え、人々の生活も価値観も平成の時代から変化をしてきております。
これからますます、AIをはじめ技術革新は加速度的に進歩し、今まで想像もできなかったことができる時代になるように感じます。
あらゆる面で更に便利になる時代において、「楽・便利」とは異なる軸で、人々の人生をより豊かにするものが見直されるようになっていくのではないかと感じております。

そして、来年はいよいよ東京オリンピックを迎えます。
いままで以上に大勢の方を日本がお迎えすることになります。

日本という国はどのような国なのか。
日本人のアイデンティティが問われる1年になるのかもしれません。

その時代において、果たして着物はどのような意味を持つのか。

これからも着物の本質的な魅力や、それぞれの方にとっての価値を改めて見つめなおし、より多くの方にその魅力や価値を感じていただけるよう、社業に邁進してまいります。

本当に1年間ありがとうございました。
どうか皆様健やかに新年をお迎えくださいませ。

1年の最後に…「無事」

2019年12月29日

いつもありがとうございます。
ゑり善の専務取締役の亀井彬です。

年末の買い出しのためか、人通りの多い週末を迎えております。
皆様は年越しのご準備は順調に進んでおられますでしょうか。

四条の本店もお正月の装いになってまいりました。
毎年この時期は、本店1階の奥の和室にこちらのお軸をかけます。

掛け軸
無事 是貴人

この時期、お茶席などにもよく掛けられるお軸ですが、やはりこのお軸を見ると年の瀬を感じます。

和室

本年の営業は、本店・銀座店・名古屋店とも明日までとなります。

是非年末のお買い物ついでに、お立ち寄りくださいませ。

なお、各店の年始の営業については、以下のページよりご確認くださいませ。
<年末年始の営業について>

着物の「価値」とは

2019年12月27日

おはようございます。ゑり善の専務取締役の亀井彬です。
本日もブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

今日27日が仕事納めというお方も多いかと思います。一年間のお勤め本当にお疲れ様でございました。

さて、年末になるとお着物のお納めが多くなってくるとのお話を先日ブログで書かせていただきました。
そんな中、先日あるお客様へ、お納めと合わせて、お手持ちのお着物の整理をさせていただく機会がございましたので、ご紹介させていただきます。

タイトルは、着物の「価値」についてです。
ここ数日ずっと考えてきたことで、長文になり、まとまりきっていないのですが、ご覧いただけましたら幸いでございます。


こちらのお客様は、お母様とお嬢様のお二人でいつもお出掛けくださるお客様で、お付き合いを始めて4年半ほど。
お仕事で非常にご活躍されているお嬢様は、お勤めの会社の新年会で、いつも大変素敵にお着物をお召しくださっております。
一方、お母様はお仕事をずっとされてきたこともあり、これまであまりお着物はお召しになられておりませんでした。

ただ、お母様のお母様(おばあ様)は、非常に腕のよい仕立て屋さんだったようで、ご自宅にはおばあ様が仕立てなさったお着物がいくつもあるとのお話を伺っておりました。

箪笥の中で眠っているのではもったいない!一緒に着物を見てみませんか。
こうした気持ちから今回のお着物の整理をさせていただくことになりました。

お嬢様のお仕事がお休みの日に、朝からご自宅へお伺い致しました。
お母様とお嬢様がいつものように素敵な笑顔でお出迎えしてくださいます。

まずは、箪笥の中に入っているお着物を出していただきます。「こんなにあったの?」とお嬢様も驚き。
出していただいたお着物のたとう紙を一枚ずつ開けさせていただきます。

心配していた着物の保存状態は良好で、シミやカビはほとんどありませんでした。
着物の保管には、箪笥を置いておられる環境が非常に大切なのですが、こちらのお客様の場合は、その環境が良かったのだと思います。
その代わり躾(しつけ)がついた状態のお着物が多く、やはりお話の通り、ほとんどお召しになられてこなかったことがわかります。

拝見していて分かったことは、箪笥の中にあるお着物のほとんどが、おばあ様がおつくりになられたお母様用のご寸法のお着物だったこと。
そして、いずれのお着物も、おばあ様のお仕立ての技が垣間見える素敵なお着物でした。

「おはあちゃん」すごかったんやな、とお嬢様がお着物を見ながら一言。
これまでお着物の仕立てをされていたことはご存じだったようですが、実際にどのようなことをされていたのかは見たことがなかったとのことです。

箪笥からは喪服も見つかりました。
普段の生活では意識することのない家紋ですが、着物では今も大切な要素の一つ。

お着物を通して、それぞれのご先祖様のことを思い出していただくひと時にもなりました。

お母様とお嬢様は身長差もあり、残念ながらそのままではお召しいただくことはできません。
縫い込みも少ないため、仕立て直して着物としてお譲りいただけるものは一部でした。
それでも、お母様がこれから楽しんでいただくにはぴったりです。これが年月が経っても形が大きく変わらない着物の魅力の1つです。

お着物を3人で見ているうちに、自然と「来年のお正月には着物で初詣に行こう!」というお声が。
お母様もその気になってこられました。この着物に、このコートを着て?帯はこれでいきましょうか。
着物談義が盛り上がります。

そうこうしているうちに、日は暮れはじめてきたので、畳みなおして、たとう紙を交換して、箪笥に整理しながら入れていきます。
分かりやすいように、出しやすいように、整理しやすいように、お客様とお話をしながら箪笥に入れていきます

「今まで気にしていたのでスッキリしました!」
「まずはお正月着てみますね」

朝よりもお母様とお嬢様にとって、着物との距離が近くなったことを実感して帰路につきました。


最近では着物の買取に関して、TVやラジオのCMで耳にすることが増えました。
多くのお方がお着物の処分に悩んでおられることが、このことからもわかります。

「家の場所をとり、処分に困っているものを引き取ってもらえる」
ということはとても大きな意味があると思いますし、社会からも求められているサービスであることは間違いありません。

ただ、着物に携わるものとして、声を大にして伝えたいことは、
査定で出される値段は、「着物の本来の価値」ではないということです!

その値段はあくまでも、「買取から再販売に至るルートの中でつけられる金額」であって、その着物の絶対的な価値ではありません。

着物の価値は、皆様それぞれの異なる価値観によってつけられます。
作り手の技術とセンスのこもった美術品としての価値、手仕事の価値、着て楽しむ価値、自分なりのコーディネートで自己表現ができる価値、ハレの日をより華やいだ気持ちしてくれる価値 などなど多岐にわたります。

そして、ご家族やお譲りになられた方の想いをも、引き継いでお召しいただける価値。
ここには、お値段では測れないとてもつもなく大きな価値があります。

  • お一人お一人のお着物の本来の価値を知っていただくこと
  • そしてお客様が着物を楽しむ中で、その価値を高めていただくお手伝いをすること

この大切な役割を私達が担っていることを常に意識して、今後も社業に精進してまいります!

皆さんにとっての着物の価値はなんですか。

お着物のお納めにも、心を込めて

2019年12月20日

いつもブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
ゑり善の専務取締役の亀井彬です。

今年も残すところわずかとなってまいりました。
何かと気ぜわしい毎日を過ごしておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
インフルエンザも流行ってきているようですので、どうかくれぐれもご自愛くださいませ。

さて、ゑり善では、今、お着物のお納めのピークを迎えております。

たとう紙

弊社で扱っております着物や帯は基本的に仕立て前のお品物ばかりですので、
ご用命を賜ってから、お納めをさせていただくまでお時間がございます。

「仕立てあがってくるまでの時間が待ち遠しいのも、着物をお願いしたときのわくわくなのよ」
と、あるお客様からお教えいただいたことがございますが、その気持ちは私達も同じです。

仕立てあがってきたお着物や帯のご納品の方法は、お客様のご都合によって異なりますが、大きく分けると
①店頭でのお渡し、②外商によるご自宅へのお届け、また、③宅急便による発送の3つがございます。

お着物は裏地も合わせるとおおよそ1kg~1.5kgほどと、持ち運びには少々重さがございます。
また、着物を入れる「たとう紙」の大きさも、幅が90cmほどとお洋服に比べるとかなり大きさがございます。

その為、できる限りご自宅へお届けさせていただいておりますが、
お客様のご都合もあり、店頭でのお渡しや、発送でのお納めとなることもしばしばございます。

その際に、特に気を付けることは、「きれいに仕立てあがったお着物に、余計な皺が入らないようにすること」
着物への負担はできる限り減らしつつ、お運びする間でも、着物が美しい状態で保たれているようにと、十分に気を付けながら梱包します。当然ですが、中身が濡れてもいけませんので、本当に気を使います。

楽しみにしていただいているお着物を開けてみていただいたときに、
喜びと感動を味わっていただけるように、細心の注意を払ってご準備をいたします。

お納めに関して、私が入社したときに感じた呉服店らしい点の一つに、「お日柄の良い日にお納めを」ということでした。
お日柄とは、六曜(ろくよう):大安や友引・先勝などのことです。

先輩社員がとても気にしていた、ご縁を頂戴したお着物は「お日柄の良い日にお納めをしたい」という気持ち。
それは今もなお、私達とお客様との「大安はこの日ですので…」という会話につながっています。

最後に今まで弊社のWEBページでも写真を載せたことのなかった?
私たちの愛してやまない柄を一つご紹介します。

納品箱

こちらは、お着物を納品する時に使う紙製の箱です。
発送の時はもちろん、お客様が着物を運ぶ時にも重宝していただいております。

社員の間では、「松皮(まつかわ)」と呼んでおります。
小さいときから何気なく見てきたこの箱の、色合いと柄がなんとも味わい深く、私は大好きなのです。

ご自宅でこのお箱を見かけたら、ゑり善の名前を思い出してくださいね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。